【INFJインタビューvol.10】ほどよい「つながり」のなかで生き、輪を広げていく(山有さん)

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こんにちは。INFJラボ運営人のみもりです。

今回は山有さんのインタビュー記事です。

過去のINFJインタビュー記事はこちらからご覧ください。

では、本編へどうぞ。

目次

山有さんについて

−−−まずは記事をご覧いただいているINFJの皆さんに向けて、自己紹介をお願いします。

山有さん

「30代女性、職業は会社員です。趣味は読書、登山、お笑い鑑賞など1人で楽しめるものが多いです。仕事はフロントエンジニアをしています。」

−−−ありがとうございます。ちなみに読書は具体的にどういう本をお読みになられますか?

山有さん

「一番好きなのは社会学や哲学、ルポルタージュなどノンフィクションもので、特定の思想や文化を知れるものが好きですね。」

−−−なるほど。ちなみに最近読んで「これは面白い!」と関心した本はありますか?

山有さん

「最近読んで面白かったのは、小川たまかさんの『たまたま生まれてフィメール』というエッセイ本が面白かったです。フェミニズムに関する本でして、もともとフェミニストの人には攻撃的なイメージがあってあまり良い印象がなかったのですが、本当のフェミニズムとは?といったことを学べて良い気づきになりました。」

−−−趣味としてお笑い鑑賞も挙げていただいたかと思うのですが、好きなお笑い芸人の方はいますか?

山有さん

「最近ハマっているのは紅しょうがさんですね。ネタももちろんですが、ラジオがめちゃくちゃ面白いです。あと、彼女らの同期のマユリカも好きです。」

−−−フロントエンジニアのお仕事は新卒からずっとですか?

山有さん

「現在の仕事についたのは3年ほど前からですね。これまで転職を3回経験していて、最初はアパレルの販売をして、その後にSEに転職して、しばらくしてからフロントエンジニアになったという流れです。仕事は万人に共通の話題なので盛り上がる話だと思うんですが、私は仕事に対して特別強い思い入れが無いので、実は仕事の話は苦手なんですよね(笑)」

MBTIと出会ったきっかけ

−−−そういえば、MBTIを受けたきっかけって何だったんですか?

山有さん

「最初のきっかけは友人からの勧めですね。最近韓国で流行っているという話を聞いて、韓国好きの友人が勧めてくれたので受けてみました。」

−−−実際受けてみてどうでした?診断結果に対しては最初どのような印象を持ちましたか?

山有さん

「最初に16タイプ診断を受けたときは正直ピンとこなかったです。INFJの説明を見ると『とにかく優しい人』という印象を持ちましたが、自分はそこまで他人に興味が強いほうではないので。人のことを思いやっているつもりもそこまで無かったし、自己犠牲の精神とかはあまり無い方だと思っていました。」

「しばらくしてからもう1回診断を受けたら今度はINTJって出て、最近また受け直したらINFJと出てきました。現在も部分的には当てはまるところもあると思うのですが、全部が全部受け入れられるわけでは無かったですね。」

−−−そういえば、以前INTJとINFJの両方の診断結果が出たことがある方にインタビューさせていただいたことがあって、その方も同じようなことを仰っていました。

山有さん
「そうなんですね。F(感情)かJ(合理)かの違いなので、もしかしたら仕事のときやプライベートの場面など、そのとき頭がどういうモードになっているのかで変わってくるのかもしれないですね。」

「生きづらさ」について

−−−これまでの人生の中で漠然と「生きづらい」と感じたことはありますか?

山有さん

「幼少期から生きづらさは感じていた気がします。なにか大きな出来事があって生きづらさを感じるというよりは、小さな日常の生きづらさをずっと感じていたという感覚に近いです。」

−−−具体的にはどういう種類の生きづらさを感じることが多かったですか?

山有さん

「具体的には、まわりの友人と話が合わないとか、みんなの話題に共感できないといった種類の違和感があったと思います。常に私のまわりには薄い膜があるような感覚があって、薄い膜だからみんなの輪には入れるけどうっすら境界線がある、みたいなイメージです。」

−−−「薄い膜」という例えが秀逸ですね。当時感じていた生きづらさに対してはどう対処していましたか?

山有さん

「できるだけまわりに合わせようと努力はしていたのですが、結局無理でした。ありがたかったのは、まわりの友人たちはそういう自分を邪険に扱うことなく受け入れてくれたことですね。まわりとは何かが違うけど、みんなと一緒にいることは出来ていました。

−−−例えばどういう部分でまわりと違うなと感じていたんですか?

山有さん

「当時は自分の精神年齢が高すぎるのかもと思っていました。小学生にしては興味あるものが大人っぽすぎるというか、そういう意味でまわりの友人たちとギャップを感じることが多かったです。なんとか周りに溶け込むために、常に周りの空気感を察知して生きていたので、素の自分では過ごせませんでした。」

−−−人間誰しも多少なりともギャップはあると思うんですが、「素の山有さん」ってどんな人なんですか?

山有さん

「うーん…どうなんですかね(笑)たしかに初対面の印象と素の自分はギャップがあるかもしれないです。初対面の人には物静か、落ち着いている、真面目などと言われることが多いですが、仲良い友人には意外と面白いねと言われます。」

−−−仲良くなる過程で新たな一面が少しずつ見えてくるという意味では、人間性のギャップの話はINFJあるあるというより人間あるあるなのかもしれないですね。

山有さん

「たしかにそうですね。自分は初対面で壁作りがちなのでそういう側面は強いかもしれないです。」

−−−初対面で一切壁作らない人ってすごいですよね。INFJの人は空気感を察知するのに長けている人が多い印象なので、「人間関係の壁を感じる能力」が高い人が多い気がします。俯瞰して人間関係を観察しているからこそ気付けるみたいな。

山有さん

「たしかにINFJの人は他の人が壁作っているかどうかを感じやすい傾向にあるような気はしていたので、そのへんは他のINFJの人にも聞いてみたいポイントではありますね。」

−−−そうですね。これは自分の勝手な想像ですけど、INFJの人はクラスや会社の『人間関係相関図』を作るのが上手そうな人が多い気がします。

山有さん

「そうですね。明確に言語化できるものじゃないから他者から共感を得られないんですけど、コミュニティの中であの人は本当はこう思っているんじゃないかとか、その場で作用している力学とか、なんとなく漂ってる空気感を感じ取るのが上手な気がします。明確なロジックに基づいた分析というよりは、なにか確信めいた直観に近いですね。」

−−−そういえば、「今日お話したいことがある」と仰っていましたが、それって何ですか?

山有さん
「今日何を話そうかなと事前に考えていたのですが、私は定期的に人間関係をリセットしてしまう傾向があって、人間関係を深めれば深めるほど、かえってその関係値がしんどくなってくるんです。ある一定の関係値までくるとそれ以上関係を深めたくないと感じてしまって。これって他のINFJの方にも見られる傾向なのか気になっています。」

−−−いわゆる「ドアスラム現象」ですね。たしかに何がそうさせるのかは気になりますね。

山有さん
「この人とは根底で合わないなと感じているときに、自分の中の『許容値』を超えるとコップから水が溢れるみたいにピシャッとなっちゃうんですよね。たぶん自分の管理できないところで無意識にストレスが溜まっていて、それに気づけないからある日突然、爆発する感じですね。」

−−−INFJの人は人に対する許容値が高いからこそ静かに我慢してるんでしょうね。

山有さん
「それで言うと、まわりの人達と比べて許容ができない人間だな、と感じる部分もあります。まわりは茶化して済ましていることであっても、自分は許容できずにモヤモヤしてしまうときもあります。もっと色んなことを気楽に受け流せたらいいんですけどね(笑)」

−−−「まわりの人達は流してるけど自分は我慢できないこと」って例えば何ですか?

山有さん
「ゴミのポイ捨てとか、主に社会規範に関することが多いですね。こういうのって、周りがしてるから自分もしてもよいかと考えがちですけど、自分は絶対後悔しそうな気がして、モヤモヤしちゃいます。」

−−−過度にINFJを持ち上げるわけでは無いですけど、INFJって「良い人」ではなく「高潔な人」が多い気がするんですよね。いわば「魂の潔癖症」みたいな。

山有さん
「そうですね。自分が当てはまるかは分からないですけど、そんな気がします。」

−−−そういう意味ではMBTIのような性格分析のメソッドは、「自分はこういう性質があるんだ」と理解するものでもあり、「自分だけじゃないんだ」と視野を広げるうえでも有用かもしれませんね。

山有さん
「そうですね。これまで自分だけ社会に入れない『薄膜』を感じていたので、同じような考え方の人がいるんだと分かって、MBTIに助けられたところもあります。これまで社会に溶け込めなかった身分なので、何かのカテゴリに入れたことが嬉しかったです。」

−−−どうしても社会に属していると「まわりと違うこと」に負い目を感じがちですよね。

山有さん
「はい。学生の頃はまわりと違いを感じすぎて、自分が中二病なんじゃないかと疑っていました(笑)まわりと違うことに対して負い目を感じていたものの人に相談することができなかったので、MBTIと出会えて良かったです。」

参考:
「生きづらさ」を感じているINFJにおくる処方箋の中で、生きづらさとは、「まわりと違うことに対してネガティブ評価を下すこと」と定義しました。「まわりと違うこと」自体が生きづらさの要因なのではなく、「まわりと違うことが駄目なことなんだ」と感じることが生きづらさを感じさせるのかもしれません。

−−−結論、山有さんが感じていた「生きづらさ」の正体って何だと思いますか?

山有さん
「極論を言うと、他者との接触ですね。他の人と交わることが無かったら生きづらさを感じていないと思います。そう思ったきっかけとしては、コロナ禍でリモートワークに移行したときに、家でずっと仕事をしていて『なんて生きやすいんだ!』と感動した経験があるからです。緊急事態宣言のときに人と会えないストレスでメンタルを病む方もいると聞いていたのですが、私はむしろ人と会わなくなってから生きやすくなりました。」

これから「どう」生きるか?

−−−もし自分がずっと幸せでい続けられるとしたら、それは何が影響していそうですか?自分が幸せでいるために必要なものや考え方などあれば教えてください。

山有さん
衣食住が安定している状態です。昔、家も仕事もなかった時期があったのですが、そのときは精神的に追い詰められて、駅のホームで飛び降りたら楽だろうなとか、生を諦めようと思った瞬間もありました。その後ご縁があって仕事が決まり、マンションも契約してしばらく生活していたらだんだんとメンタルが落ち着いてきたので、*やっぱり衣食住が安定していることがまず大事かなと。

*やっぱり衣食住が安定していることがまず大事かなと。

心理学者のマスローの「欲求階層説」では、人間の欲求を5階層(生理的欲求→安全の欲求→社会的欲求→承認欲求→自己実現の欲求)に分類しており、下の階層から順番に満たされていくと提唱した。 

−−−今後の人生をどう生きていきたいですか?また、何を大事にして生きていきたいですか?

山有さん
「夢があって、自分が60歳くらいになる頃に、ソーシャルアパートメントを経営したいです。1人で生きていくのには不安があるけど結婚を考えていない人たちを集めて、互助会のような仕組みを作りたいんですよね。管理人がめっちゃ人好きなタイプではないので、積極的なコミュニティマネジメントは出来ないかもですが、『心地よい距離で、ゆるくつながれる場所』を作りたいです。」

−−−強制ではなくて、「ゆるくつながる」というのが良いですね。僕も将来1人だったら入りたいです。

山有さん
「また、私が心理学に興味を持っているので、将来通信大学に入って心理学の資格を取ろうかなとも思ってます。もともと趣味でピラティスをやっているので、ヨガのインストラクターの資格などを取るのも良いかもしれません。最終的に、心理学とヨガをかけ合わせて、身体の健康も保ちつつ心の栄養も育めるようなサポートができたら面白いだろうなと感じます。」

−−−さきほどのソーシャルアパートメントの中でそういう取り組みがあったらさらに魅力が増えますね。家族とはまた違った関わりが出来そうで素敵だなと思います。

山有さん
「たぶんお金にはならないと思うけど、社会的にも意義があることなんじゃないかなと。できれば働きたくないという気持ちはあるけれど、心のどこかで人の役に立ちたいという承認欲求があるような気がします。いまやるのは人生のステージ的に難しいと思っているので、これからの10年、20年は準備期間にしたいなと。

−−−いますぐ叶えたい夢というよりは、中長期の視点で考えていらっしゃるんですね。

山有さん
「はい。ゆっくりやろうとするスタンスになったきっかけがあって、3.11の震災で被災したのですが、そのときに『いつ死ぬか分からないし、後悔無くやらなきゃ』というマインドになって生き急いでしまったんです。その後しばらくしてその反動が今にきている感じなので、それで仕事に精が出ないときもありました。いまはMBTIと出会って自己理解を0から始めたタイミングなので、ここからまた進んでいけたらと思ってます。」

INFJの仲間に向けて一言

−−−最後に、この記事をご覧いただいているINFJの皆さんに向けてコメントがあればお願いします。

山有さん
「普段ここまで深い話をする機会がなかなか無かったので、自分を振り返るいいきっかけになりました。自分の価値観や、これまでの生き方を見直したい方は一度INFJインタビューを受けてみてください。」

根っからの人好きではない人が、ソーシャルアパートメントを作って「人のつながり」を作る。

ちょっぴり不思議なようで、一方で妙な納得感もある。

積極的に交わらないからこそ、人間関係を俯瞰してコミュニティの在り方を考えることも出来る。

人好きじゃないからこそ、ちょうど良い距離感を作って「居心地の良い場所」を作ることもできる。

ほどよい距離で、ほどよいペースで、人間関係を深めていく場所。そんなソーシャルアパートメントが出来たら、ぜひ入居してみたいと思いました。

INFJラボではMBTI(または16type test)でINFJと診断された方を対象に、あなたのこれまでの生き方や価値観を振り返るインタビュー記事を掲載しています。

インタビューに興味のある方は私のXのDMまでご連絡ください。

過去のINFJインタビュー記事はこちらからご覧ください↓

  • みもり

    練馬の森に住んでるINFJラボの編集長。 人材営業、広告運用者を経て現在はWebメディアの編集者として活動中。 幼い頃から些細なことでモヤモヤを抱えがちで、漠然とした生きづらさで悩んできました。自分と同じように「生きづらさで悩むINFJ」の心に寄り添うメディアを創りたいという想いから、INFJラボを立ち上げ。

    みもり
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