【INFJインタビューvol.8】生き抜くことに、「真摯」であれ。(ムギさん)

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こんにちは。INFJラボ運営人のみもりです。

今回は、ムギさんの記事です。30代後半の人生経験豊富な方なので、10代〜20代の悩めるINFJの方には、人生の先輩の言葉として悩みを打破するきっかけが得られるかもしれません。

過去のINFJインタビュー記事はこちらからご覧ください。

目次

ムギさんについて

−−−まずは記事をご覧いただいているINFJの皆さんに向けて自己紹介をお願いします。

ムギさん
「ムギと申します。出身は千葉県の船橋市で、現在39歳になります。職歴は色々で、飲食店のホールスタッフや百貨店の催事スタッフ、短期アルバイトなど、これまで30職ほど仕事を経験してきました。18歳のときに統合失調症に罹患し、20代前半の頃には精神科の閉鎖病棟への入院も経験しましたが、現在は寛解しており投薬なしで生活できています。」

−−−ありがとうございます。趣味など、好きなことがあれば教えてください。

ムギさん
「昔から音楽が好きで、中高時代はギターや吹奏楽、大学のときは管弦楽をやっていました。映画や小説も好きなので、表現全般が好きなのかなと思います。」

−−−芸術関連の趣味をお持ちなんですね。特にハマった作品などあれば教えてください。

ムギさん
「若い頃はエヴァンゲリヲンにハマっていました。最近だと『アキバ冥土戦争』ですね。『萌えと暴力』をテーマにしていて、ヤクザものを秋葉原のメイドに置き換えたアニメです。至るところで昔の任侠映画のオマージュが入っていたり、最近のアニメの中だとわりと振り切った作品なので面白いです。」

出典:アキバ冥土戦争

MBTIと出会ったきっかけ

−−−MBTI(または16タイプ診断)と出会ったきっかけについて教えてください。

ムギさん
「もともと性格診断が好きで、カジュアルなものからしっかりした性格分析まで色々やっていました。小さい頃から人に馴染めなかったので、そこから派生して「人とはなんぞや」ということに興味を持っていたんだと思います。私が受けたのは16Personalityでしたが、最初に受けたときはISFJ(擁護者)だった気がします。最近になってまた受け直したらINFJ(提唱者)になっていました。」

−−−診断を受けてみて感じたことがあれば教えてください。

ムギさん
「診断を受けた後にネットの記事やYouTube動画で見て共感したのは、1人の時間がないと耐えられないところですかね。人と集まったときに解散したらほっとする、みたいな。3人以上の場だと置物と化していることも多いです(笑)仲良くなるとおしゃべりになることは多いですが、『人たらし』とか『教祖の素質がある』みたいな記載にはあまりピンとこないですね。『何考えているか分からない』というのもあまり言われたことが無いです。」

「生きづらさ」について

−−−これまでの人生の中で、「生きづらい」と感じた瞬間はありますか?

ムギさん
「あります。これは自分の性格以前にASD傾向があることが影響していると思うのですが、小さい頃から運動音痴で、球技など複雑な動きが求められるスポーツが笑えないレベルで出来ないです。小学校のときは皆でドッチボールをやるのが定番だったのですが、必ず集中砲火を喰らうので入りづらかったです(笑)また、昔から空気が読めないタイプだったので、周りの子と仲良くなろうと一生懸命喋るんですけど、周りからしたら何言ってるか分からないみたいで、うまく馴染めませんでした。その影響もあって、物心ついてからは本や映画に傾倒するようになりましたね。」

−−−当時はどんな作品がお気に入りでしたか?

ムギさん
「たくさんあるのですが、『バーレスク』『リトル・ヴォイス』『スタンド・バイ・ミー』あたりは何度も繰り返し観ていました。また、自分自身が家族関係で葛藤を抱えていたので『8月の家族たち』という映画も好きでしたし、『オデッセイ』は火星で芋を育てる話なのですが、1人ぼっちの状況でもユーモアを失わずに生きる主人公の姿が印象的でした。あとは*『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』も良かったですね。ロビン・ウィリアムズの役が良い意味でカウンセラーっぽくなくて、良い距離の取り方をしていると思います。」

*『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
素行不良だが天才的な数学センスを持つ青年ウィル(マット・デイモン)と、妻を亡くし失意の日々を過ごす心理学者のショーン(ロビン・ウィリアムズ)。心に深い傷を負った2人が互いに反発しながらも、再生していく様を描いたヒューマンドラマ。とある記事では、ロビン・ウィリアムズ演じるショーンは、INFJなのではないかと考察されている。私自身も視聴しましたが、めちゃくちゃオススメの映画なのでまだ観たことが無い方はぜひ
鑑賞してみてください。

−−−当時感じていた「生きづらさ」に対して、どういう対処をしていましたか?

ムギさん
「私は『どんなに下手でも、練習すればうまくなる』という考えを持っていたので、ASDという答えにたどり着くまでの20数年間は、人付き合いや話し方に関する本を買って読みまくりました。高校生くらいからはインターネットが普及していたので2ちゃんねるの個人Wikiを読み込んだり、実生活で試したことをノートに書いて研究していたりしました。」

−−−周りの人に馴染むために、きっとムギさんが感じている以上に努力されたんだろうなと思います。

ムギさん
「そうですね。ただ、INFJの『J』の部分が、計画性・頑固・芯があるといった特性がある部分なので、ある程度まわりの空気感に合わせたほうがよいときがあっても、自分の中の信念に反するときは空気が読めない発言もしていたと思います。年を重ねるごとに段々と『ちょうどよい塩梅』が見つけられるようになった気がします。」

−−−当時感じていた「生きづらさ」は社会人になった後も感じていましたか?

ムギさん
「はい。あれだけ努力したのに、社会人になっても生きづらいのは同じだったので、むしろ『努力して生きづらさを解消すること』は諦めました。色々もがいても結果は同じだったので、これが自分の基本仕様なんだなと理解しています。2ちゃんねるで有名なコピペに*ダンゴムシコピペ』というのがあるのですが、自分に向いていないことをやろうとしても良いことはないというのを学びました。特に20代前後の人はもがいている最中の人が多いと思うけど、ときには割り切ることも重要だなと思ってます。」

*ダンゴムシコピペ』2ちゃんねるに投稿されたコピペの一種。

ああああああああああああああああああなんでわかんねんだよ!
ダンゴムシにはダンゴムシの生き方があるの!
なんで日の当たるところに引きずり出そうとするんだよ!
卑屈になってんじゃねえんだよ!
石の下は湿っててひんやりして気持ちいいんだよ!
つつかれたら丸まるのは自分の意思じゃねえんだよ!
遺伝子で決まってるんだよ!
ペンギンは空を飛べないの!

引用元:2ちゃんねる

−−−「生きづらさ」を感じている若者に対してはなんてアドバイスしますか?

ムギさん
「とにかく『生き抜くこと』が大事。私も若い頃は死ぬほど苦しみましたが、40近くになってやっと楽になってきた感覚があります。若い頃は背伸びしがちだけど、周りにいるおじさんおばさんを観てご覧なさい。多少駄目なところがあっても、問題なく生きているでしょ。仮に20代・30代と若い時期を無駄にしてしまったとしても、後からいくらでもやり直しが効くので。」

−−−ムギさんのこれまでのご経験を踏まえるとすごく深みのある言葉だなと思います。

ムギさん
「特に若い女の子は見た目で値踏みされたり生きづらいと感じることもあると思うけど、20年30年経ったらみんな『日本酒うめぇ〜』って酒の美味しさに気づくようになりますよ(笑)今が辛いからといって、悲観して死なないでほしいと思いますね。30代、40代と年齢重ねていけば絶対楽になるからとにかく生き抜いてくれと思います。

−−−「そんなこと言ったって、今が苦しくて仕方ないんです」と言っている若者にはなんとアドバイスしますか?

ムギさん
「私の好きなゲーテの格言集に、慰めは、無意味な言葉だ。絶望し得ないものは生きてはならないという言葉があります。結局、つらいときは下手な慰めで苦しみから逃れようと思っちゃ駄目なんですよね。落ちて落ちて、これ以上どん底はない!となった先にブレークスルーはあるので。下手に人生うまくいくより、若いときは絶望を味わうくらいのほうが、後々になって人生に味わいが出ます。」

これから「どう」生きるか?

−−−もし自分がずっと幸せでい続けられるとしたら、そこには何が影響していそうですか?

ムギさん
「音楽や小説などの創作物。色んな人の『生きた足跡』にアクセスできることが幸せを保つ上で重要かなと。世の中にはいろんな人がいて、どういう生き方をしてもいいんだという感覚を持つことや、そこから類推することで、自分にとって不可解な言動を取る人の心理を理解することなど、創作物でしか得られない旨味があります。

−−−伝記物だったりすると、『自分が出会うことのできない人々』の思考にもアクセスできますもんね。

ムギさん
「そうですね。物語はある種、その人が生き抜いてきた体験を文章にしたものなので。その人が人生の中で味わったテーマや課題、それをどう解決したかなど、『その人がどう生きたのか?』が示されているところに面白さを感じます。また、同じ本でも子供のときに読むのと大人になってから読むのとだとまた感じ方が違って、良い本は噛めば噛むほど味が深くなるスルメみたいな感じで、時代や地域で陳腐化しない価値があると思っています。」

−−−これからの人生、どのように生きていきたいですか?

ムギさん
「毎日歌って踊って暮らしていけたら楽しいだろうなとは思いますけどね。でも現実的ではない。昔めちゃくちゃハードワークの会社で事務の仕事をした経験があるのですが、その頃から人生には『余白』が必要なんだよな、と常々思ってます。会社によっては身を粉にしてしがみつかないと生きていけない世界もあるんだろうけど、私はある程度遊びがある状態じゃないともたないなと思ってます。基本は歌って踊って、たまに働くみたいな労働形態が合っているかもですね。」

INFJに関して興味を持っているテーマ

−−−INFJに関して興味を持っているテーマはありますか?

ムギさん
「INFJと相性の良いMBTIタイプだったり、メンタルが沈んだときの回復方法は気になります。INFJの人は真面目で思い詰めてしまう方も多いと思うので、立ち直るためのハウツーがあると良いのではと思います。」

INFJの仲間に向けて一言

ムギさん
『みんな みんな 生きているんだ ともだちなんだ』(『僕らはみんな生きている』やなせたかし)とだけ、お伝えしておきます。

今回インタビューをさせていただいたムギさんは、博学で思慮深い印象を抱く一方で、朗らかでユーモアセンスに溢れる方でした。10代の頃に統合失調症に罹患し、数多くの転職経験もお持ちの中で、自分なりにもがき苦しみながら、それでも『生き抜くこと』に真摯だったからこそ、現在のムギさんがあるのではないかと思う。

「経験こそ人を助くるものである」

そんな言葉をイメージした、実りのあるインタビューでした。

INFJラボではMBTI(または16type test)でINFJと診断された方を対象に、あなたのこれまでの生き方や価値観を振り返るインタビュー記事を掲載しています。

インタビューに興味のある方は私のXのDMまでご連絡ください。

過去のINFJインタビュー記事はこちらからご覧ください↓

  • みもり

    練馬の森に住んでるINFJラボの編集長。 人材営業、広告運用者を経て現在はWebメディアの編集者として活動中。 幼い頃から些細なことでモヤモヤを抱えがちで、漠然とした生きづらさで悩んできました。自分と同じように「生きづらさで悩むINFJ」の心に寄り添うメディアを創りたいという想いから、INFJラボを立ち上げ。

    みもり
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